シゴトに役立つコラム

社長交代や移転などの挨拶状は出した方がいいのか?

2025/08/11(Mo)

社長交代や組織変更、移転などの際に「挨拶状やご案内状を出した方がいいのか?」とのお問い合わせをいただくことがよくあります。正直なところ、出すか出さないかは依頼者側の自由ですし、挨拶状やご案内状は、必ず出さなければならないという決まりがあるわけではありません。しかし、社長交代や組織変更、移転など、企業の重要な変化(≒節目)を取引先をはじめ利害関係者に確実に伝えたいとき、どのような手段を選ぶかは非常に重要です。ホームページでの告知やメールによるお知らせは簡単ですが、ホームページは相手がサイトを訪問しなければ見られることがありません。メールでは、社長名や企業名でお伝えする大事なことでありながら「軽い印象」を与えかねません。だからこそ、紙の挨拶状には意味があると言えます。
「必ずお伝えしたい大事なこと」だからこそ、手元に届くことで確実に情報が伝わり、企業としての誠意や礼節が感じられる──それが、紙で届けることの本質的な価値ではないでしょうか。
本コラムでは、挨拶状を出すことの意味やメリット、そして実務的な進め方について、郵送による紙の挨拶状を前提に解説します。形式にとらわれず、信頼を築くための一歩として、挨拶状の価値を改めて見直してみてはいかがでしょうか。

第1章:はじめに — 挨拶状とは何か?

企業活動において「挨拶状」とは、社長交代や組織変更、移転など、重要な変化を取引先をはじめ利害関係者などに対して正式に伝えるための文書です。これらの変化は、相手にとっても業務上の影響を及ぼす可能性があるため、確実かつ丁寧に伝える必要があります。

挨拶状は単なる報告ではなく、企業としての姿勢や誠意を示す手段でもあります。特に、長年にわたり信頼関係を築いてきた取引先に対しては、ホームページへの掲載やメールによるお知らせだけでは不十分です。これらの手段は、相手が「見てくれれば伝わる」ものであり、確実性に欠けてしまうからです。
ホームページの掲載やメールによるお知らせなどは、挨拶状などをお送りした上で「補完的なもの」として利用されるのが良いでしょう。

一方、紙の挨拶状は、相手の手元に直接届くことで、確実に情報を伝えることができます。さらに、文面や形式に企業の品格や配慮が表れるため、受け取った側に安心感や信頼感を与える効果もあります。これは、単なる情報伝達を超えた「関係性の維持・強化」にもつながる重要なコミュニケーション手段の一つではないでしょうか。


第2章:挨拶状を出すべきタイミングとは?

  • 社長交代時:企業の代表者が交代することは、対外的にも大きな意味を持ちます。新体制への移行をスムーズに進めるためにも、これまでの感謝と今後の方針を丁寧に伝える挨拶状は欠かせません。
    発送時期は、社長交代の事実を知らせる「事後報告」になりますので、社長就任直後から1か月以内を目安にお送りするのが良いでしょう。事前に作成を済ませておき、社長交代が行われた日に発送するケースもあります。


  • 移転時:本社や事業所の移転は、住所変更だけでなく、企業の成長や戦略的な転換を示すものでもあります。業務上の所在地が変わることから、実務担当者レベルまで影響が及びます。そのため、関係者に確実に伝える必要があり、挨拶状による通知はその信頼性を高めます。
    発送時期は、移転日の1か月前くらいまでに、どんなに遅くとも移転日の2週間前までには届くように送るのが良いでしょう。移転の場合は、「事後報告」ではなく、「〇月〇日に移転する」という「予告」でお伝えすることが重要です。


  • 組織変更・社名変更時:組織体制の変更や社名の変更は、企業の方向性やブランドに関わる重要な情報です。これらの変更は、取引先にとっても業務上の影響を及ぼす可能性があるため、挨拶状によって正式に通知することが求められます。
    発送時期は、先日付でお伝えする「予告」であれば1か月前くらいまでに、事実をお知らせする「事後報告」であれば、変更日を基準に1か月以内くらいで届くように送るのが良いでしょう。


  • その他、業務上の重要な変更や報告事項:事業譲渡や統合、新規事業部の設立など、企業の運営に関わる大きな変更があった場合も、挨拶状を通じて関係者に誠意を持って伝えることが望まれます。
    発送時期は、内容によって先日付の「予告」で出すのか、事実をお伝えする「事後報告」で出すのかを検討します。「予告」であれば1か月前くらいまでに、「事後」であれば変更日を基準に1か月以内いくらいで届くように送るのが良いでしょう。

いずれの場合も、直前になってから検討や準備となるとかなり慌ただしくなります。外部業者等に依頼する場合は、時期によっては混み合っていてお断りされてしまう、希望日の発送日に間に合わうスケジュールでは対応できないといったこともあるので、1ヶ月以上前には外部業者への相談を始めるのが良いでしょう。
特にこれらを担当する担当者は通常業務も行いながら、なおかつ関連する様々な対応などもあり、日が近くなるにつれてタスクが積み重なり、業務負荷も大きくなります。早めに相談、依頼しておくことで印刷から発送までを早い段階で任せてしまえば、担当者の業務負荷の軽減にもつながります。


第3章:挨拶状を出すメリット

  • 信頼関係の維持・強化:変化を丁寧に伝えることで、「きちんと知らせてくれる会社」という印象を与え、信頼関係の維持につながります。


  • 誠意と礼節の表現:紙の挨拶状は、企業としての誠意や礼節が伝わりやすい手段です。文面や形式に配慮された挨拶状は、相手に対する敬意の表れであり、企業の姿勢そのものを映し出します。


  • 情報の確実な伝達:メールやホームページは、相手が見なければ情報が伝わりません。一方、紙の挨拶状は、相手の手元に届くことで確実に目に触れる機会を生み出します。


  • 新たなビジネスチャンスへのきっかけ:挨拶状は、単なるお知らせにとどまらず、相手との対話のきっかけにもなります。結果として新たな取引や協業の機会につながる可能性もあります。


第4章:挨拶状の作成・送付の進め方

  1. 文面の構成要素:冒頭の挨拶、報告事項、今後の展望、結びの言葉などを意識して構成。ビジネス文書の文例集や手紙の文例集なども参考にすると良いでしょう。
    原稿作成については社内で行うこともあれば、外部業者等に依頼して行うこともあります。

  2. 宛先リストの整備と対象者の選定:業務上の関係性が深い相手=取引先や金融機関、業界団体など利害関係先の代表宛に送付することが多いです。社内でどこまで出すか、誰に出すかの検討をします。印刷部数や郵送料にも関わってくる部分です。最終的にはエクセルなどでデータベース化し、宛名印刷などに利用します。

  3. 形状:挨拶状向けの封筒やカードを利用する場合や、A4サイズの用紙と洋封筒や和封筒等を使うケースなど様々です。情報量(文字量)の多少や作成数、好みに応じて選びます。外部業者に依頼する場合は、用途に応じて仕様提案を受けたりすることもできます。

  4. 印刷・発送:少量であれば社内で印刷から封入、発送を行うこともあれば、挨拶状などの印刷・発送に対応している外部業者に依頼するなどがあります。外部業者に依頼する場合は、時期によっては混み合うこともあり、また間際になってからの依頼は、物理スケジュール的に対応が難しいなどで受けてもらえないこともあります。外部業者に相談・依頼する場合は、仕様提案や見積、原稿作成や校正など、印刷前の事前準備に時間を要するので、なるべく早い時期に相談することが重要です。


第5章:まとめ — 挨拶状は企業の信頼を築く第一歩

社長交代、組織変更、移転など、企業の重要な変化は、単なる事務的な報告では済まされないものです。こうした節目において、誠実に、確実に情報を届けることは、企業としての責任であり、信頼を築くための基本姿勢でもあるのではないでしょうか。

大袈裟かもしれませんが、紙の挨拶状は、企業の「顔」としての役割を果たします。文面や形式、送付のタイミングに至るまで、すべてが企業の品格や配慮を映し出すといっても良いのではないでしょうか。受け取った相手にとっては、「この会社はきちんとしている」「信頼できる」という印象につながり、今後の関係性にも良い影響を与えるはずですし、少なくともネガティブな印象を与えることはありません。

形式的に見えるかもしれない一通の挨拶状が、実は企業の姿勢を伝える大切なメッセージであること。だからこそ、手間を惜しまず、丁寧に準備し、確実に届けることが求められるのではないでしょうか。


あとがき

企業の節目における挨拶状は、相手との信頼関係を守り、育てるための大切な手段と言えます。デジタル化が進む現代だからこそ、紙で丁寧に届ける挨拶状の価値は、むしろ高まっていると言えます。

本コラムを通じて、挨拶状の必要性やメリット、そして実務的な進め方についてご理解いただけたなら幸いです。もし今、社内で「挨拶状は必要だろうか?」という声が上がっているのであれば、ぜひこの内容を参考に、企業としての姿勢を伝える一歩として検討してみてください。

一通の挨拶状が、これまで築いてきた信頼を守り、これからの関係性をより良いものへと導くきっかけになることを、私たちは信じています。

当社では、長年に渡り大手上場企業様をはじめ、事業規模に関わらず様々な挨拶状のご依頼をいただいております。挨拶状や案内状について検討される場合は、是非お問い合わせフォームよりご相談ください。
仕様や費用感、進行スケジュールの提案をはじめ、文面制作、印刷、発送までワンストップで対応いたします。

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